MESSAGE

技術が進歩した未来の予想をするのは楽しいものです。どんなことができるようになっているでしょうか。

私たちは、誰もが自分のロボットやバーチャルキャラクターを持っていて、自分の分身、つまり「アバター」として使うことで、デジタル空間でも、実生活でも今よりずっといろいろなことができるようになる未来を想像しています。

 みなさんは、普段買い物に行ったり、役所で手続きをしたりするとき、あまり考えていないかもしれませんが、自分の意思で行動しているでしょう。しかし、アバターロボットやバーチャルキャラクターが自分の代わりにさまざまな活動をする場合、そのロボットやキャラクターを今操作しているのは誰なのか、それらの動作は、持ち主の思いや考えと同じなのかを、いつも確認できていることが、実はとても重要です。

 学校や仕事に行きながら自分の自律型アバターロボットが別の仕事をすることができたら、時間を有効に使えます。労働人口減少の問題も解決するかもしれません。でもそうなると、「出席」「勤務時間」さらには「存在」といった概念とそれに基づいたルールを、私たちは見直さなければならなくなるでしょう。

 私たちのチームは、認証技術やセキュリティの専門家と、法律、経済、環境、倫理、社会などの分野の専門家が一つのチームになって、アバターを自由自在に使って暮らす社会の仕組みを作ることと、新しい技術を開発することを車の両輪のように同時に研究しています。

私たちの研究が、将来の豊かな社会の一助となることを願っています。

TEAM

    Project Manager (PM)

    新保 史生



    慶應義塾大学 総合政策学部 教授

    憲法、情報法、ロボット法

    G1:プロジェクト連携及び実証実験マネジメント

    Leader

    八木 康史


    大阪大学 産業科学研究所 教授


    コンピュータビジョン、バイオメトリクス、医用生体工学、人計測

    G2: CA安全・安心確保基盤の構築

    Leader

    西垣 正勝


    静岡大学 学術院情報学領域 教授


    ヒューマニクスセキュリティ 、バイオメトリクス、ネットワークセキュリティ、メディアセキュリティ

    G3:E3LSI課題・政策展開の研究

    Leader

    新保 史生


    慶應義塾大学 総合政策学部 教授


    憲法、情報法、ロボット法